自助グループとは?

 前回ギャンブル依存症から回復する上での大切な2本の柱について説明しましたが、今回はその中の一つ、仲間意識(フェローシップ)を得られる場所である自助グループについて説明したいと思います。

目次

どんなところ?

 改めて自助グループとはどんな場所なのか。自助グループは依存症を克服したい人たちが集まって回復を目指す場所です。参加に必要なものはただ一つ。ギャンブルをやめたいという願いだけです

 各地でグループを作り、毎週もしくは毎月、定期的に集まってミーティングをします。

 ミーティングは基本言いっぱなし、聞きっぱなしです。仲間の話を聞いたり、自分で話したりすることで解決策を見つけたり、自分の気持ちに気づいたりします。そして、ホームグループを作り定期的に参加していくうちにギャンブルをやめている期間が長くなってきます。ある程度経つと役割を与えられることがあり、参加している方々のために会場を開けたり会計係をしたりします。強制ではないので断ることも可能ですが、そういった奉仕活動をして人のためにサービスをする大切さを学びます。

 また、スポンサーを見つける場所でもあります。スポンサーといっても金銭的支援をしてもらうわけではありません。回復を目指す上で指針となる相談役のことです。自分がこの人のようになりたい!と思える人にスポンサーになってもらい、困った時に相談したり、12ステップを教えてもらったりします。スポンサーを選ぶ基準は人それぞれですが、年代が近くて話に共感が多かったり、境遇が似ていて為になる話をよく聞けるからなどがあります。こちらも強制ではありませんが、自分の相談役を決めておくと何かあった時の指針がわかりやすいのでおススメです。

 ミーティングは基本的にボランティアなので、会場を借りたり、必要なハンドブックを購入したりするのはメンバーの献金で賄われています。なので、安く借りられる公民館や教会などでよく開催されています。どこでいつ行われているかはGA(ギャンブラーズアノニマス)のホームページに記載されていますので、興味のある方は自分の近くで開催しているところを探して行ってみてください。

  http://www.gajapan.jp/



ギャンブラーの家族が参加できる自助グループはギャマノンといいます。ギャマノンについてもいずれブログでお伝えします。気になる方はホームページを見てみてください。

  https://www.gam-anon.jp/home

自助グループのメリット

 私はギャンブル依存症者の自助グループ、GA(ギャンブラーズアノニマス)に初めて参加してから11年。定期的に通うようになってから8年です。自助グループのおかげで回復できたと思うほど、自助グループの力を信じています。振り返ってみて思いつくメリットを書いてみましたので参考にしてみてください。

・仲間と出会える
→同じ苦しみを共感することでネガティブ思考からポジティブ思考に切り替えられるチャンスが生まれる。また、心を開くことで自分から話せるようになる。

・自助グループのミーティングに参加すること自体が自分を変える為の努力になる
→自助グループに参加するためには、時間・交通費などを使うことになります。今までなら面倒くさいと思うような行動をするわけです。そのこと自体が自分を変える為の努力です。また、人付き合いが苦手な依存症者にとって他の仲間と関わることは人間関係を構築する練習になります。全く知らない人でも同じ依存症者という共感性によって赤の他人よりも心を開きやすく、話しやすいと思います。仲良くなるまではいかなくてもいい関係性を気付くために試行錯誤ができます。献金のシステムも自分のためにしかお金を使ってこなかったギャンブラーにとっていい経験です。自分のお金を誰かのために使う。最初はもったいないと思っていても何度も繰り返していくと気にならなくなり、最終的には自分のお金で誰かのためになるならとポジティブに考えられるようになります。基本的に金額は個人の自由ですが、まずは100円から始めるとよいでしょう。

・12ステッププログラムを学ぶ機会がある
→12ステッププログラムを経験している仲間から教えてもらうことができます。また、ステップミーティングを開催しているところでは毎月定期的に12ステップを学ぶことができます。GAのホームページには各地で開催されているミーティングの詳細が載ってありますので気になる方は調べてみてください。

・スポンサーシップができる
→スポンサーという自分の回復の指南者を見つけることができます。自分がこの人だ!という方が見つかるまではいろんなグループに参加してみることをおススメします。回復が進めば今度は自分がスポンサーとなりスポンシー(ステップを手渡す相手のこと)に12ステッププログラムを伝えます。何事もそうですが、自分で実践するのと誰かに教えるのでは全く違います。深く理解していなければいけないので、自分のさらなる成長のためにもとても大事です。

・ギャンブルをやっていない時間ができる
→「昔はこの時間にギャンブルをやっていた。今日はミーティングに参加して一日ギャンブルをせずにいられた。」という話をよく聞きます。平日の仕事終わりにパチンコ屋に行っていた人などは、ミーティングに参加して帰るのもよいでしょう。

・一度慣れたら他の場所でも参加できるようになる
→転勤や家庭の事情などで引っ越してもその地域のミーティングに参加することができるようになると全国の仲間と分かち合えます。日本全国に仲間がいるという感覚を得ると心強いと思います。

自助グループのデメリット

私は自助グループの力を使ってギャンブルをやめ続けることができているので、どうしてもメリットを強調したくなりますが、デメリットがないというのも逆に怪しさしか感じないという気持ちもあります。自分が思いつくデメリットは以下の通りです。

・参加しているメンバーによってミーティングの相性ができてしまう
→自分が苦手なタイプのメンバーがいるとどうしても参加したくない気持ちが出てしまいミーティングから遠ざかってしまいます。特に人間関係が苦手な依存症者にとってはかなり大事なポイントです。もしそのようなことになれば別のグループに参加することをおススメします。まずは定期的に通い続けることが大事です。

・敷居が高く感じやすい
→自助グループのメンバーも極力オープンでウェルカムな雰囲気作りを心掛けていますが、どうしてもギャンブル依存症者の集まりということで参加するときに不安な気持ちになったという意見はよく聞きます。私も20歳のころ母親に連れられて初参加するときは始まる前に入口付近でたむろしてタバコを吸っているおじさん達を見て怖い気持ちになりました。これらは我々ミーティングを開催している側の改善点でもあります。ただ、当事者もそこで諦めるのではなく勇気を出して参加する一歩を踏み出してもらいたいところです。

・大都市周辺にしかない
→都市部と地方を比べるとどうしても都市部に集中しています。地方のメンバーは車で2.3時間かかるところでしかやっていないなどが現状です。今後仲間を増やして日本全国に自助グループを増やしていきたいところですが、すぐにできるわけでもないのが現実です。最近はコロナウィルスの影響でオンラインミーティングも開催されるようになってきたのでそちらに参加してみるのもよいでしょう。

主な活動内容

GAのホームページにも開催されているミーティングの詳細が書いてありますが、どういった活動かまとめましたので参考にしてください。

・オープンミーティング
→言葉通り開かれたミーティングでどなたでも参加することが可能です。基本的にはオープンミーティングが開催されています。

・クローズドミーティング
→依存症当事者のみが参加できるミーティングです。一般の方がいるとしゃべれないという方はこのミーティングに参加するとよいでしょう。

・ビジネスミーティング
→各グループで運営について話し合うミーティングです。ミーティング時間の一部を使うか、ミーティング前後の空き時間を使って開催されています。ホームグループとして所属しているメンバーで行われています。

・バースデーミーティング
→自助グループでは回復の期間が続けばキーチェーンやメダルが贈呈されます。1年周期で回復を祝うミーティングがバースデーミーティングです。普段通りのミーティングを行うグループもありますし、バースデーの仲間がメッセージとして長く話してもらうミーティングもあります。

・ステップミーティング
→発行されているテキストを用いて12ステッププログラムについて話し合うミーティングです。

・伝統ミーティング
→発行されているテキストを用いて12の伝統について話し合うミーティングです。伝統は自助グループを健全に運営していくために昔から伝えられている12個の項目です。

・プレッシャーリリーフグループミーティング
→金銭的な問題を解決するために、話し合いがしたい1人の方をトピックとして経験豊富なメンバー数名で開催されるミーティングです。第三者からの客観的な意見をもらいながら現実的に運用可能な金銭管理を目指します。特にギャンブラーは借金や養育費などお金の問題に気が行きがちです。回復に集中するためにも気になる方はプレッシャーリリーフグループミーティングをしてもらえないか相談してみるとよいでしょう。

・オープンスピーカーズミーティング
→普段のミーティングと違い、選ばれた数名がテーマについて参加者の前で話すミーティングです。ほかのグループと合同でやったり、地域でのイベントとして開催されるミーティングです。

・全国大会
→2年に一度開催地を決めて行われるミーティングです。宿泊可能な場所で集まり前夜祭をして、次の日に大きな会場でオープンスピーカーズミーティングを開催します。全国の仲間たちと出会え、分かち合うミーティングです。私は2019年の千葉大会で400人の前で話させてもらいましたが、たくさんの仲間と分かち合えてとても感動した一日でした。最近はコロナ禍で延期されていましたので、ぜひまた再開して参加したいと思っています。

最後に

私は自助グループを使って回復しましたし、今も参加して回復が続いているのでギャンブル依存症から回復したいという方は是非参加することをおススメします。

最初は参加することに抵抗があっても問題ありません。かつての私もそうでした。

よく初めての仲間に「とりあえず3回は来てみて。」とお伝えしています。そして3回来たら「とりあえず3ヵ月来てみて。」と伝えます。

ギャンブル依存症のような人生に深く入り込んだ病はすぐに改善される問題ではありません。だまされたと思ってとりあえずこの期間参加してみてよという感じです。

それでも合わない、回復できないと感じるのであれば強制はしません。他の解決策があなたに合っているということだと思います。ただ、ギャンブルをやめ続けている仲間の集まりが自助グループなのでそこから離れるということはいばらの道ではあると思います。もちろん自助グループに参加しているからと言って回復するわけでもありませんので、しっかり自分を変えていくための努力・行動ができるか、ただそれだけだと思います。 

この記事を読んで自助グループに参加してみたという方とこれから先どこかのミーティングでお会いできることを楽しみにしていますし、そうなればこのブログを書いた私としては本望です。

その際は是非お声がけください!私は自助グループでショウマという名前で参加しています。お会いできることを楽しみにしています。

それでは、また!

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